一口馬主のはなし

ニューワールドレーシング・シルク・ノルマンディー・ワラウカド・ウイン・DMMバヌーシーで一口馬主をやっています。出資中の競走馬の話を中心とした競馬の話題を綴っていきます。クラブ所属馬の情報・写真は各クラブより転載許可をいただいた上で使用しております。

平成と競馬

自分にとっての平成は競馬と出会った時代とも言える。

 

はじめて競馬のレースをテレビで見たのは当時通っていたカワカミという床屋だった。

 

「ごめんね、ちょっとみたいレースがあるんだ」

 

カワカミのおっちゃんはそう言うと、おれの髪を切るのを止め、テレビに向かった。競馬に全く興味のなかった自分でもどんなレースだったか、うっすらと記憶に残っている。なんでも無敗の逃げ馬が三冠に挑戦するという。後にミホノブルボンの菊花賞であることが繋がるのはもうちょっと先の話で、ライスシャワーという馬がブルボンの夢を阻んだという事実とがっくりしているカワカミのおっちゃんの姿が自分と競馬の出会いである。

 

翌年、高校に進学して仲良くなった友人が大の競馬好きだった。レースをテレビで見ることはなかったが、ベガ、ナリタタイシン、ウイニングチケット、ビワハヤヒデという名前を良く聞いていたことを思い出す。おそらく桜花賞と皐月賞のあたりだったんだろう。

 

さて、自分はまたカワカミに行くことになる。田舎の床屋の日曜日は同い年くらいの客がいっぱい。順番待ちをしていると例によっておっちゃんが仕事を止め、テレビの前に陣取る。この日は芦毛の馬が三連覇に挑むという。そう、この日の主役もライスシャワー。おっちゃんはまたがっくりしていた。

 

そして、このレースを境に自分は競馬中継を見るようになる。

 

ライスシャワーに惹かれたわけじゃないけれど、偉業に挑む馬とそれを阻む馬の戦いが美しく思えたのだ。

 

競馬と出会えたのはカワカミと高校時代の友人とライスシャワーのおかげといえる。ライスシャワーは2年の不振の後にマックイーンの三連覇を阻んだ舞台で復活する。

 

平成最後の国内GI、天皇賞春。勝ったのは1月以来のレースで外国人騎手が乗るノーザンファーム生産馬。平成競馬がたどり着いた鞍上と外厩戦略。もはやローテーションという言葉は死語と言えるのかもしれない。

 

と、思いきや・・。

 

平成最後の日本馬海外GI出走、クイーンエリザベス2C。勝ったのは新冠で総帥がつくった牧場の生産馬。18戦中17戦を同じ日本人騎手が手綱を握り、派手なガッツポーズでゴールした。

 

浪花節がよく似合う輝かしい勝利のストーリーは平成初期と勘違いするくらいだったが、舞台は香港。海外GI。やっぱりこれも平成競馬がたどりついた1つの形なのだ。

 

新しい時代はどんな競馬になるだろう。 

馬選びの備忘録(戯れ言)

14年産から一口デビューをした私が最初の世代で基準に選んだのは自分の直感だった。血統も馬体も知識がないので己の直感を信じ、8頭の精鋭を選んだが結果は散々だった。勝ち上がり2頭、未勝利6頭。うち育成中の長期頓挫3頭。様子見をしていた馬の結果も散々で、このままではいけないと勉強していくことを決めた。ただ唯一の財産は若い種牡馬に着目していたこと。ハービンジャー、ワークフォース、ルーラーシップ。いずれも痛い目に遭ったが、次の世代でいきなり開花することになる。

 

15年産。柔らかさを重視した。今なら別の言葉を使うけど、当時はどこの、何の柔らかさなのか、答えもないまま動画を重視して馬選びをした。今は取り入れていない母年齢の若さも基準の1つにして、選んだ珠玉の6頭。4頭の勝ち上がりは堅いと思っていたが、まさかの2頭に終わり、一口馬主を辞めることが頭をよぎった。しかし生き残ったうちの1頭が重賞、そしてGIを制覇し踏みとどまることができた。マグレとは言え、結果は必要だなと感じることになった。ちなみにこの世代も若い種牡馬に着目。ハービンジャー、ルーラーシップ、へニーヒューズ、スマートファルコン。

 

16年産。シルエットから適性が芝かダートか、短距離か長距離か。しっかり答えが出せた馬だけ選んだ。答えの出し方に採用したのが治郎丸さんのラウンダーズの中で二ノ宮先生が仰っていた肩甲骨と腰角の角度。脚元のリスクは曲がっているとか細いとかそういった事を気にしていたれど、この世代から後肢と馬体重から前脚のリスクを探る方法に変えた。選んだのは12頭。ここまで5頭の勝ち上がり。2勝馬こそいないけれど、勝ち上がった馬はそれが期待できると思っている。この世代から母年齢の若さを捨てた。若い種牡馬枠はへニーヒューズ、スマートファルコン、ダノンシャンティ、ジャスタウェイ、ロードカナロア。

 

17年産。はじめて前の世代の選び方を踏襲した。育成中の手応えが悪くなかったからだ。後肢は関節の大きさと飛節の伸縮をより注視した。自分の理想に近い馬体を持つ馬とも出会えた。シャリーアルマリカとレアリザトゥールの2頭。後者は40口クラブで予算オーバーの馬だったが、それでも行こうと思える馬だった。その分若い種牡馬枠の予算が減り、ゴールドシップとリアルインパクトの2頭のみ。また、実績がある種牡馬における馬体の成功パターンを自分なりに勉強し、自身の基準をクリアしたものを選んだ。ウインダークローズ(ロージズインメイ)、レアリザトゥール・ゴールドパラディン(いずれもスクリーンヒーロー)、ジュネスドール(アグネスデジタル)、シンハリング(ダイワメジャー)あたりは勝ち上がり以上を期待したい馬たちだ。

 

18年産もここ2世代の選び方を踏襲するつもりだけど、頭数はウンと減らす予定。超少数精鋭になると思う。40口は予算の都合でスルー。ツアーに行くウインは1頭いくけど、他はそう簡単にはポチらない・・・とホットミルクの膜のような意思の強さを持つぽんこつ一口馬主の決意を記して、本日の戯れ言終了。

襷。

正月の駅伝に感化されただけかもしれないけれど、いろんなところに襷ってありますよね。

 

競馬にもあって、命がけで走るサラブレッドと騎手がかけている襷は生産牧場、育成先、馬主さん、調教師、厩務員、調教助手の方々、そしてファンの皆さんが繋いできたもので、レースが終わればまたそれを受け取り、次のレースで渡すまでしっかり握る。

 

馬主の勝負服には「襷」や「十字襷」のデザインがあるくらいだ。一口馬主の端くれである自分もちょっとは握っているのかな。

 

いろんな人が想いを込めている襷。しっかり繋ぐ役割があると思っている。


結果とプロセス。

「結果」と「プロセス」、どちらが大事か・・・。

 

それは間違いなく結果だと思う。一口馬主は趣味だけど1勝もできない年が何年も続いたらやっていられない。たまたまでも結果がついてくれば続けられる気持ちになる。

 

でも、「たまたま出た結果」より怖いものはない。

 

一口馬主2世代目、シルク1年目にブラストワンピースをたまたま引いた。24月まで残っていたからだ。募集時は脚元に不安を覚えたけれど筋肉質で良い馬体に見えた。ただポチった時(2歳春)はそこまで良く見えなかった。シルクでは1頭しかいないし、ファーストインプレッションが良かったからもう1頭いっとくか・・・というたまたまの決断で引いた馬こそブラストワンピースなのだ。

 

その馬が有馬記念を勝った。国内で最も高い賞金額のレースを制してしまったのだ。1/500とは言えそれなりの金額が入ってくる。そしてケガなく走り続けてくれればまだまだ稼いでくれそうだ。

 

こうなったらもっと良い馬を・・・と思いたくなるのが人間ってもんだけど、自分の中では「たまたま出た結果」に過ぎない。ここで馬を増やすのは危険だと思っている。(正直に言うと欲しい馬が2頭いる笑)

 

今、大事にするのは「プロセス」のほう。まずは一口馬主としてすべての出資馬をしっかり愛すること。そして血統や馬体、気性、育成をもっと勉強して勝てる馬を選べるようになりたい。

 

2019年、一口馬主ライフで大事にするのは「選ぶプロセス」と「愛するプロセス」。この2本立てで臨みます。


Author

にんじんサンデー

14年産より一口馬主。2世代目のブラストワンピースで初重賞&初GI(有馬記念)制覇。ゆるーくながーく続けていくために頭数を絞ろうと画策中。

最新コメント
出資馬たち
ノルマンディーOC



2014年生まれ:5歳



牝 ブランメジェール

美浦 高木登厩舎



2016年生まれ:3歳



牝 アイヴィーサ

美浦 国枝栄厩舎



牝 カグラヒメ

栗東 昆貢厩舎



牝 ヴィヴァンフィーユ

栗東 山内研二厩舎



牝 エルズリー

栗東 山内研二厩舎



2017年生まれ:2歳



牡 ゴールドパラディン

栗東 山内研二厩舎厩舎



牡 ジュネスドール

栗東 清水久詞厩舎



牝 コーラルティアラ

美浦 和田勇介厩舎



シルクHC



2015年生まれ:4歳



牡 ブラストワンピース

美浦 大竹正博厩舎



牡 ピボットポイント

栗東 友道康夫厩舎



2016年生まれ:3歳



牝 ヴァルドワーズ

美浦 和田正一郎厩舎



牝 プラムストーン

美浦 久保田貴士厩舎



牝 グランデストラーダ

栗東 友道康夫厩舎



2017年生まれ:2歳



牡 トライフォーリアル

美浦 萩原清厩舎



牝 シャリーアルマリカ

美浦 国枝栄厩舎



ワラウカド



2016年生まれ:3歳



牡 ルヴォルグ

美浦 藤沢和雄厩舎



牡 イッツマイウェイ

栗東 西園正都厩舎



牡 マーガレットリバー

栗東 藤岡健一厩舎



ウイン



2017年生まれ:2歳



牡 ウインダークローズ

栗東 梅田智之厩舎



牡 ウインサンフラワー

栗東 飯田雄三厩舎



牝 ウインキートス

美浦 宗像義忠厩舎



DMMバヌーシー



2017年生まれ:2歳



牝 シンハリング

美浦 国枝栄厩舎



ニューワールドレーシング



2016年生まれ:3歳



牝 セラールネイジュ

栗東 武幸四郎厩舎



2017年生まれ:2歳



牡 レアリザトゥール

栗東 矢作芳人厩舎



ニューワールドレーシング

URAKAWAファンド



2017年生まれ:2歳



牝 プレシャスガール

栗東 藤岡健一厩舎



牝 ブロードチョイスの17

栗東 矢作芳人厩舎



牡 ラザビー

栗東 友道康夫厩舎



引退馬



ラグランドルー(2014年産)



ハリウッドレーヴ(2014年産)



ラピュルテ(2014年産)



ビターレ(2014年産)



キャラメルフレンチ(2014年産)★



ゴレアーダ(2014年産)



スターズインヘヴン(2014年産)



ルベライト(2015年産)



カラドゥラ(2015年産)



ロワセレスト(2015年産)



ペルランドール(2015年産)



スカイファルコン(2016年産)